世界中の参加者は、COP15での交渉において、気候に関する目標を達成するために技術移転と投資を優先することが極めて重要であると考えています。
政策レポート【政策提言】技術をすべての人が利用できるように
会議結果から
- 6大陸全てのWWViews参加者からの数多くの提言において、気候に関する目標を達成するために、新しい技術が大切であることが強調されています。多くの提言において、技術開発と技術移転が、気候に関する厳しい目標を達成し、気候に関する新しい合意を達成可能にするための鍵であると強く主張されています。
- 安価あるいは無料で途上国が技術を利用できるようにすることを、多くの提言は要求しています。
- 多くの参加者が、研究と技術移転の問題は、国際的な資金拠出のメカニズムと本質的につながっている、と考えています。
考察
WWViewsの参加者は、技術開発と技術移転に関して、政府、企業、そして国際的な介入を含む、様々な選択肢を提案しています。参加者はCOP15で、これらの問題に対して、思い切った対策が打ち出されることを強く望んでいます。
全体として、ほとんどの提言の根底には、公正さへの強い要求があります。より貧しい国々が、彼ら自身の持続的な成長に役立てるために、安価で、環境に優しい技術を簡単に入手できることが、多くの参加者にとって極めて重要なことです。
技術に関する問題について、直接的な投票は行いませんでした。むしろ、この問題は、市民が提言の中で自発的に提起したものです。技術移転や技術のための投資を求める意見は、経済力や政府の立場、気候変動に対する短期的な影響などとは関係なく、WWViewsに参加したほとんどの国において、一貫して見受けられます。
提案されている技術開発や技術移転のタイプは、各提言によって異なります。ある提言では、より厳しい目標の達成に向けて、研究を進め、技術に対する投資を拡大するという、先進国の果たすべき役割が強調されています。他の提言では、新しい資金を提供したり、附属書I国から途上国へと技術を移転したりするといった、国際機関の役割に焦点が当てられています。また別の提言では、途上国において、その地方で生み出される技術やエネルギーを発展させることの重要性が強調されています。
インド(バンガロール) »セッション結果
政府や企業は、特許や知的財産権による障壁のないクリーン技術や再生可能エネルギーの開発のために、資金提供をすべきです。
エチオピアエチオピア »セッション結果
交渉者は代替エネルギー資源の探索と開発を支援することに同意すべきです。そして、エチオピアを含む途上国は、この先5〜10年にわたって、これらの代替資源から利益を得るべきです。
チリチリ »セッション結果
新たな国際基金を創設し、より汚染が少ない代替エネルギーの大量生産のための新技術の研究開発を強化・推進することにより、二酸化炭素排出を緩和することに役立つようにすべきです。
スイス »セッション結果
温室効果ガスの削減に向けた刺激策や技術革新、社会基盤整備を行うために、各国政府が、予算の相当部分を割り当てるよう求めます。
イタリア »セッション結果
低コストでグリーンエネルギーを開発し取引することを目的としたいくつかのNPOを作ることによって、利用可能な最良の技術を直ちに利用すること。
オーストリアオーストリア »セッション結果
我々は、費用効率の高い低CO2技術に関する研究を促進し、地球規模での技術移転を支援することを提言します。これらの技術は、利益を目的として開発されるべきではなく、誰でも無理なく購入できるものでなければなりません。